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アカデミー賞予想のやりかた

映画界最大のビッグイベント米アカデミー賞。その結果発表が2019年2月24日に行われます。
すでに候補は発表済みですが、実はこの候補の予想、結構簡単にできます。
有力な前哨戦の結果を確認すればいいんです。
今回は、アカデミー賞をどうやって予想するか、その有力な前哨戦を紹介したいと思います。

トロント国際映画祭

カンヌ、ベルリン、ヴェネチアの三大映画祭をはじめ多くの映画祭は少数の映画関係者が審査員になり、審査によって受賞作が決まります。
そういった映画祭の中にあってトロント国際映画祭は極めて独特の運営がされており、最高賞は観客の投票で決まる観客賞(ピープルズ・チョイス・アウォード)です。
アカデミー賞は大衆性と芸術性が程よくミックスされた中庸的な作品が好まれるため、不特定多数の映画好きたちの投票によって決まるトロント国際映画祭とは非常に相性がいいです。
直近の例であれば2017年の受賞作である「スリー・ビルボード」はアカデミー賞でも作品賞候補になっています。
2018年の受賞作は「グリーンブック」。同作は第91回アカデミー賞でも作品賞候補になっています。

アメリカの組合賞

アメリカの映画界には監督、脚本家、制作者、俳優、技術者などが所属する組合(ギルド)が存在します。
アカデミー賞はもとよりアメリカ映画界におけるローカルな映画賞です。
アカデミー会員も多くはアメリカ人であり、多くのアカデミー会員はそれと同時に各組合にも参加しています。
そのため、各組合が授与する組合賞はアカデミー賞との一致率が非常に高いです。

近年であれば、デミアン・ビチルが「明日を継ぐために」(2011)で全米映画俳優組合賞の主演男優賞候補になりましたが、彼はそれ以外の有力な前哨戦ではことごとく候補から漏れていました。しかし、最終的に下馬評を覆してアカデミー賞でも最優秀主演男優賞の候補になっています。
逆に今年は助演女優の最有力といわれていたレジーナ・キングがアメリカ映画俳優組合賞の候補から漏れて、アカデミー賞候補からも漏れるのではないかと危惧されていましたが、彼女は無事アカデミー賞では候補入りを果たしました。また、今年の組合賞で助演女優賞を受賞したエミリー・ブラントはアカデミー賞では候補にもなっていません。これはかなり珍しい現象です。

なお、作品賞に相当するアメリカ製作者組合賞はすでに結果がアナウンスされており、作品賞は「グリーンブック」でした。

放送映画批評家協会賞

北米でテレビ、ラジオおよびインターネットに関わる批評家によって組織される放送映画批評家協会(Broadcast Film Critics Association)が毎年発表している映画賞です。
放送映画批評家協会は北米最大の批評家組織で、公式サイトを確認したところそのメンバーは300人を超えます。
それだけ多くの人が投票するということは、好みの偏りが小さくなり中庸的な結果になるということになります。
そのため放送映画批評家協会賞とアカデミー賞は非常に一致率が高いです。
同賞はすでに結果がアナウンスされており、今年の作品賞は「ROMA ローマ」でした。

ゴールデングローブ賞

ゴールデングローブ賞はハリウッド外国人映画記者協会の会員投票によって決定する賞で、ひと言で言うとポピュラーな映画賞の中で一番チャラい賞です。
興行的にも批評的にも失敗したはずの「ツーリスト」(2010)が作品賞(ミュージカル・コメディ部門)の候補になったのは特に象徴的。ジョニー・デップとアンジェリーナ・ジョリーのスター二人が共演して絵面が派手だったからでしょうか。

チャラいので、大衆的な作品が受賞することが多いですが、アカデミー賞もどちらかといえば大衆的な賞なので一致率は高いです。
ゴールデングローブ賞は作品賞がドラマ部門とミュージカル・コメディ部門に分かれています。
こちらもすでに結果がアナウンスされており、ドラマ部門は「ボヘミアン・ラプソディ」が受賞。
ミュージカル・コメディ部門は「グリーンブック」が受賞しました。
両作品ともアカデミー賞で作品賞候補になっています。

英国アカデミー賞

イギリスの映画産業従事者らの団体、BAFTA(British Academy of Film and Television Arts)が授与を行うイギリスの映画賞です。
イギリストとアメリカはどちらも英語圏の先進国であるため、ハリウッドでは多くのイギリス人が活躍しています。
そのため、BAFTAの会員にはアメリカアカデミーの会員を兼任している人も多いと言われています。
BAFTAの結果が米アカデミー賞に影響することもあり、近年の例だと「裏切りのサーカス」(2011)がその例です。
同作でゲイリー・オールドマンは他の有力前哨戦でことごとく候補もれしましたが、英国アカデミー賞では主演男優賞の候補に残りました。
ゲイリーはアメリカのアカデミー賞でも滑り込みノミネート。
イギリス人会員の影響力がかなりのものであることがわかりますね。

まとめ

今年のアカデミー賞はイマイチ本命が見えていませんが、ノミネートの結果はほぼ予想通りでした。
サプライズだったのは、監督賞の有力候補だったブラッドリー・クーパーが候補もれし、大穴だったパヴェウ・パヴリコフスキが候補入りしたことでしょうか。
2月初頭の現時点で、殆どの有力な前哨戦が発表済みですので結果をチェックしてみてはいかがでしょうか。

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ニコ・トスカーニ

フリーエンジニア兼ウェブライター。日曜作家・脚本家・映画製作者。 共同脚本・制作...

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