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【フェリーニ vs ヴィスコンティ】イタリア映画界の巨匠たちの世界へ

■「ネオ・レアリズム」

戦後のイタリアで勃興した「ネオ・レアリズモ」運動は映画史の重要な潮流である。『郵便配達は二度ベルを鳴らす』(1942)のルキーノ・ヴィスコンティ監督、『無防備都市』(1945)のロベルト・ロッセリーニ監督、『自転車泥棒』(1948)のヴィットリオ・デ・シーカ監督、『道 』(1954)のフェデリコ・フェリーニ。

戦後イタリア映画界を牽引したそうした作家たちは、ジャン・リュック・ゴダール監督やフランソワ・トリュフォー監督をはじめとするフランスの「ヌーヴェル・ヴァーグ」にも影響を与え、マーティン・スコセッシ監督やフランシス・ F・コッポラ監督など現代アメリカの作家たちも当然その影響下にある。

スコセッシ監督は、『マーティン・スコセッシ 私のイタリア映画旅行』(1999)で、名門ニューヨーク大学で映画講師としての経験から、映画史的文脈を独自に解釈し、イタリア系移民の家系としての出自を物語るエピソードも交えながら紹介していくユーモラスなドキュメンタリー作品を製作した。スコセッシ監督の原点を知る大きな手がかりであり、その作家性がイタリア映画史を今も尚生きていることが分かる。ドキュメンタリーの中で紹介されるロッセリーニ、デ・シーカ、ヴィスコンティ、フェリーニ、アントニオーニの5人の巨匠のうちスコセッシ監督は特にフェデリコ・フェリーニ監督に惹き付けられたと言う。フェリーニ監督の映画ではカメラが自由に動き回り、監督のイマジネーションの代弁者となる。あらゆる制約から映画のフレームを自由にしたその真摯な姿勢はまさに「映画の解放者」として若きスコセッシ監督の目に映った。その影響をダイレクトに受けたスコセッシ監督のカメラもまた自由だ。作家的特徴のひとつである象徴的なステディカムによる自在さ。カメラは天衣無縫に動き回る。カメラのレンズに向かって主人公たちが自由にカメラ目線になって語りかけるのもいかにもスコセッシ監督らしい。

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加賀谷健

プロデュース業、時々映画ライター。BANGER!!!、リアルサウンド映画部、FILMAGA、他メ...

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