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【日本の戦争映画の古典】エンタメの魅力いっぱいだけど命の大切さも訴える後味がいい名作3選

※「後味がいい」というこの記事のタイトルがすでに大雑把ながらネタバレになってしまっているが(笑)、実際に鑑賞する際の妨げにならないよう、詳細な記述は控えている。

◎独立愚連隊西へ(1960年 東宝)

独立愚連隊西へ <東宝DVD名作セレクション>(販売元:東宝)

https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/81NYk9LplKL._AC_SL1443_.jpg

中国北部戦線。日本軍の歩兵連隊が八路軍の攻撃を受け、軍旗を持って脱出した北原少尉(久保明)以外は全滅してしまう。隊長の左文字少尉(加山雄三)以下はぐれ者ばかり集められた小隊に軍旗捜索の命令が下る。戦死同然の扱いを受けている彼らなら、失敗して全滅しても何も問題もない、という上層部の思惑からだった。しかし、敵との戦闘だけでなく味方とのトラブルなどさまざまな困難に直面しながらも、彼らは軍旗に着実に近づいていく。そして、意外な真相が明らかになった時、左文字小隊は八路軍に包囲されてしまう…。

伝説の鬼才・岡本喜八監督の代表作『独立愚連隊』(1959)の姉妹編的作品だが、ストーリーに直接のつながりはない。西部劇的な娯楽アクションの形をとりながら、戦争の愚かさに対する怒りを込めてきた岡本は、前作でそのテーマをストレートに描いた結果、クライマックスで敵味方大量の人間を戦死させる展開にした。ところが、その意図を誤解した人々によってその描写が批判されたため、本作では戦闘も戦死者も極力抑える方向になった。軍旗のために日本軍と八路軍が血みどろの死闘を展開する愚かさ、そしてそれを強いる軍隊という組織への怒りをしっかり描きつつ、アクション映画としての面白さやユーモアも詰め込んだ、まさに岡本ならではの快作となった。特にクライマックスの展開は、敵味方を越えた友情にあふれた、ニューマンな感動を与える。
そんな本作のテーマを活かした主題歌は、軍靴が大嫌いという岡本と音楽担当の佐藤勝がそれぞれ作詞作曲を手がけた、陽気だが皮肉いっぱいの“軍歌”。まさに本作のテーマをそのまま歌にした名曲だ。

【ページをめくる手が止まらない】おすすめ小説30選(2021年版)
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上妻 祥浩

熊本県出身・在住。地元の新聞・雑誌・テレビ・ラジオ等で新作映画の解説の仕事を行な...

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