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【70年代パニック映画】今だから見たい!危機管理の勉強にもなる?古典的名作おすすめ7選

パニック映画の歴史に残る名作

◎大空港(1970年 アメリカ)

『大空港』DVD(販売元 : ジェネオン・ユニバーサル)

https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51QYM0YDEGL.__AC_SY300_QL70_ML2_.jpg

シカゴのリンカーン国際空港(架空)は10年に一度という大雪に見舞われていた。着陸した大型旅客機が雪に車輪をとられ、メイン滑走路に立往生してしまう。空港長のベイカースフェルド(バート・ランカスター)は滑走路を閉鎖するとともに、ベテラン整備士のパトローニに旅客機の移動作業への協力を要請する。
ベイカースフェルドの姉の夫であるパイロットのヴァーノン(ディーン・マーティン)は、不倫相手の客室乗務員グエン(ジャクリーン・ビセット)から妊娠を告げられ動揺したまま、彼女と同じローマ行きの便に乗り組む。この便には無賃搭乗の常習犯である老女エイダ(ヘレン・ヘイズ)などさまざまな人々が乗り合わせていたが、その中には精神を病んで失業していた土木作業員ゲレロ(ヴァン・ヘフリン)もいた。経済的に追い込まれていた彼は自分に多額の保険金をかけ、仕事場から盗んだダイナマイトを持っていたのだ…。

さまざまな業界の内幕を題材にした小説を発表してきたアーサー・ヘイリーのベストセラー小説の映画化。国際空港で働く人々や利用客らのさまざまなドラマを並行して描いたもので、ハリウッド映画の名作『グランド・ホテル』(1932)にちなんで名付けられた「グランド・ホテル形式」のドラマ映画としての要素が強い。そのため、後半では爆発で穴が開いたジャンボ旅客機をリンカーン空港に着陸させる展開が見せ場になっているものの、以後のパニック映画と比べるとその要素は弱めだ。
しかし、『グランド・ホテル』と同様に主演クラスのスターを揃えたオールスター・キャストによる大作として大ヒット、世界的な70年代パニック映画ブームのきっかけとともに、それらの作品が同方式による豪華キャストを売りにする、というフォーマットの基礎を作った。また、製作したユニバーサル社は、そのブームに自ら便乗する形で『エアポート』シリーズを製作するが、豪華キャストを組みながらも本作ほど人間ドラマに重点を置いてはいない。
その後続シリーズは3本製作されたが、すべてにケネディ演じるパトローニが登場してシリーズとしての一貫性を持たせている(ただしその職業などの設定は作品によって微妙に違う)。これによって、ケネディ自身も「お助けマン」的な頼れるキャラとして、その後のパニック系の映画にたびたび出演するようになる。

◎ジョーズ(1975年 アメリカ)

『ジョーズ』BD(販売元 : NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン)

https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51xVd6dSoHL._SY300_QL70_.jpg

アメリカ東海岸にある小さな町アミティで、人食いザメに襲われる事故が続発。警察署長のブロディ(ロイ・シャイダー)は市の首脳部に海水浴場の閉鎖を要請するが、夏の海水浴シーズンの観光収入を期待している市長(マーレイ・ハミルトン)らは拒絶する。
被害者の一人である少年の両親がサメに多額の懸賞金をかけたため、全国から鮫狩り目的の人々が町に殺到、“犯人”と思われる大型のサメが仕留められた。しかし、ブロディが協力を依頼していた海洋学者フーパー(リチャード・ドレイファス)はそれが問題のサメではないと判断する。だが、彼やブロディの警告にもかかわらず、海開きが行なわれ多数の客が海水浴場に殺到する。ところが、そこへ巨大な人食いザメが出現して大勢の前の前で犠牲者が出てしまう。ブロディは地元のサメ狩りのプロ、クイント(ロバート・ショウ)を雇うことを要請、さすがに今回は市長もそれを認めた。ブロディ、フーパー、クイントの三人は、サメの行方を捜して漁船で海に出るが…。

アルフレッド・ヒッチコックの名作『鳥』(1963)など、動物が人間を襲うパニック映画はそれまでにもいくつかあったが、その中でも最も有名な作品になった。
テレビ用作品『激突!』(1971)がアメリカ以外では劇場公開されたことから世界的に知名度を上げたスティーヴン・スピルバーグが、29歳にして一流監督の仲間入りを果たした大ヒット作。ピーター・ベンチリーの原作を大幅にスリム化し、最初から最後まで息つく暇のないジェットコースター・ムービーになった。
機械仕掛けのサメが故障続きだったことから苦肉の策として生まれた、「海中から海面近くの人間をめがけて接近していくサメの主観」というカメラワーク。そしてジョン・ウィリアムズによる有名な音楽。いずれも後の映画に多大な影響を与えた。一方で、利益を追求するあまりイベントを強行して被害を拡大させてしまう有力者たち、という展開は70年代のパニック映画の定番ともいえる展開で、その鉄則は守っているところが面白い。
本作の大ヒットにより、鮫はもちろん、ピラニア、シャチ、大ダコなどさまざまな水中生物が人を襲う映画が大量に製作された。また、本作の遺伝子は現在でも、B級映画ファンに絶大な人気を誇る『メガシャーク』シリーズなどへと受け継がれている。

【妖介の映画イラストどんどん】『スパイラル:ソウ オールリセット』『ゴジラvsコング』
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Commentコメント

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杉山すぴ豊

2021/01/14 00:55

すぴ豊です。
『タワーリング・インフェルノ』『日本沈没』
『ジョーズ』は僕のオールタイムベスト10に
入るぐらい好きです。
『大地震』も好きですが、
あの映画の後、しばらくエレベーターのれなくなりました。
ちなみに『ウィラード』というホラー映画も
トラウマで『ネズラ』の記事みて思い出しました(笑)

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上妻 祥浩

2021/01/14 06:52

コメントありがとうございます!私もあの3本は特に好きです!全部、リアルタイムで劇場鑑賞したのですが、幼稚園の年長~小2の時でした(笑)。『大地震』のエレベーターは間違いなくトラウマになりますよね(^_^;)。『ウイラード』のキャラ設定はピクサーアニメの『レミーのおいしいレストラン』の基になっていると推測しています(笑)。

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上妻 祥浩

熊本県出身・在住。地元の新聞・雑誌・テレビ・ラジオ等で新作映画の解説の仕事を行な...

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