
Happy Birthday!
本日お誕生日中山美穂
神父が子供にイタズラをする。そんな事件を過去に何度かニュースで耳にしてきた気がするが、教会へ通う習慣を持たない多くの日本人にとっては、どこか他人事に感じられてしまうのではないだろうか。本作を目にすればその悲惨さに胸締め付けられるのは間違いないが、そもそも「プレナ神父事件」の存在を日本にいる何割の人が認識しているのだろう。そう、僕たちは多くを他人事として割り切れる。それはとても悲しく冷徹なことにも思えるが、あまりにも悲惨な出来事が多過ぎて、そうでもしないと生きていけないのも事実である。
©2018-MANDARIN PRODUCTION-FOZ-MARS FILMS–France 2 CINÉMA–PLAYTIMEPRODUCTION-SCOPE
劇中、ある人物が言っていた。「誰もが問題を抱えている」と。これもまた冷たい言葉のように聞こえるかもしれないが、確かなことである。本作で描かれている事件は、絶対にあってはならないこと。それだけは間違いない。でも、それと同等、いや、比べることではないのかもしれないが、この世界には無数の事件や問題が溢れている。皆自分が抱えているものに精一杯で、何の接点も持たない事柄に関しては、無関心や他人事を決め込んでしまうに決まっている。感情を通して事件のあらましを知ることのできる本作を目にすれば、「プレナ神父事件」を他人事ではなく自分事として捉えられもするが、目の前の問題に囚われている内は、他のことに労力を割く余裕などありはしない。そうして世の中や社会への無関心や傍観は加速する。なるべくしてそうなっている。無論、僕もあなたも。他人事を自分事として捉えることは難しい。
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2021/2/22 更新
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