Happy Birthday!
本日お誕生日チャンドラー・リッグス

©2020 Laboratory X, Inc
本作は想田和弘監督の「観察映画」第9弾となるドキュメンタリー作品。精神科医・山本昌知が82歳で引退を決意し、認知症を患う妻・芳子と時間を過ごす様子が描かれる。
想田和弘監督自身が「期せずして“純愛映画”になった」と語る本作は、第70回ベルリン国際映画祭フォーラム部門〈エキュメニカル審査員賞〉を受賞。また、ニューヨーク近代美術館(MoMA) Doc Fortnight 2020のセンターピースとして上映された。
なお、このインタビュー記事は9ページ以降にネタバレも含みますのでお気をつけください。
1.被写体や題材に関するリサーチは行わない。
2.被写体との撮影内容に関する打ち合わせは、原則行わない。
3.台本は書かない。作品のテーマや落とし所も、撮影前やその最中に設定しない。行き当たりばったりでカメラを回し、予定調和を求めない。
4.機動性を高め臨機応変に状況に即応するため、カメラは原則僕が回し、録音も自分で行う。
5.必要ないかも?と思っても、カメラはなるべく長時間、あらゆる場面で回す。
6.撮影は、「広く浅く」ではなく、「狭く深く」を心がける。「多角的な取材をしている」という幻想を演出するだけのアリバイ的な取材は慎む。
7.編集作業でも、予めテーマを設定しない。
8.ナレーション、説明テロップ、音楽を原則として使わない。それらの装置は、観客による能動的な観察の邪魔をしかねない。また、映像に対する解釈の幅を狭め、一義的で平坦にしてしまう嫌いがある。
9.観客が十分に映像や音を観察できるよう、カットは長めに編集し、余白を残す。その場に居合わせたかのような臨場感や、時間の流れを大切にする。
10.制作費は基本的に自社で出す。カネを出したら口も出したくなるのが人情だから、ヒモ付きの投資は一切受けない。作品の内容に干渉を受けない助成金を受けるのはアリ。
©2020 Laboratory X, Inc
<作品概要>
ベルリン国際映画祭をはじめ世界で絶賛された『精神』(08年)の主人公の一人である山本昌知医師が、82歳にして突然「引退」することになった。山本のモットーは「病気ではなく人を看る」「本人の話に耳を傾ける」「人薬(ひとぐすり)」。様々な生きにくさを抱えた人々が孤独を感じることなく地域で暮らしていける方法を長年模索し続けてきた。彼を慕い、「生命線」のようにして生きてきた患者たちは戸惑いを隠せない。引退した山本を待っていたのは妻・芳子さんと二人の新しい生活だった。
精神医療に捧げた人生のその後を、深い慈しみと尊敬の念をもって描き出す。
コメントしてポイントGET!
2021/6/21 更新
映画動員数ランキングへあなたの好きな映画の見かたは?
