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ディズニーの名作『ダンボ』を実写版公開前に振り返り!ティム・バートン版はどんな作品になっているのか?

アニメ版『ダンボ』1941年

あらすじ

コウノトリたちがサーカスの動物たちに赤ちゃんを運んでくる。ゾウのジャンボにも赤ちゃんが届けられたが、その子供は普通のゾウの何倍も大きな耳をしていた。周りの意地悪なゾウ達はその子を馬鹿にして「ダンボ」と呼ぶようになった。

サーカスを見に来た子供たちもダンボを笑いものにしたため、ジャンボは怒って子供たちやサーカス団員たちに危害を加えてしまい、狭い檻に隔離されてしまう。

ダンボが悲しみに暮れる中、ネズミのティモシーは彼を慰め、君の耳で目立てばサーカスのスターになれる!と勇気づけた。
ティモシーは寝ているサーカス団長の耳にダンボをショーの目玉にしろと吹き込む。
かくしてダンボはゾウ達のショーのトリを任せられたが、そこでも耳が原因で失態を犯し、事故を起こしてしまう。

ダンボはピエロたちのショーで笑いものにされる役にさせられてしまった。

ある夜、ティモシーはダンボを檻に入っているジャンボと引き合わせてあげた。親子はしばしの再会を楽しみダンボは涙を流す。

テントに戻ったダンボとティモシーは間違えて酒の入った水を飲んでしまい、酔っ払って奇妙な幻覚を見てしまう。

翌朝、ティモシーとダンボは木の上で目を覚まし鳥たちから笑われる。

なぜ木の上に!?ティモシーはダンボが無意識のうちに大きな耳を使って飛んだのだと気づき、鳥たちに頼んでダンボが空を飛ぶ練習を手伝ってもらう。
ティモシーはダンボに落ちていた羽を渡して「これは魔法の羽だから信じて」と勇気づけた。
そして崖から飛んだダンボは見事に空を滑空し、耳を使って羽ばたいた。

そしてサーカスのピエロショー本番。

ダンボは燃え盛る櫓の上に取り残される赤ちゃんピエロ役だった。
ピエロたちは布を張ってそこに飛び込めとダンボを促す。
ダンボはそこに落ちて布の下にあるクリームに突っ込んで笑いものになる段取りだったが、ティモシーは飛び降りるふりをして空を飛んで見返してやれと励ました。

しかし、落下している最中に持っていた魔法の羽が吹き飛ばされダンボはパニックに。

ティモシーは「魔法の羽なんて嘘だ!君は自分で飛べるんだ!」と叫んだ。

するとダンボは落下ギリギリで飛び上がり、テントの中を飛び回り始める。

驚いたピエロたちは逃げ回って醜態をさらし笑いものになり、ダンボは観客から拍手喝采を受けた。

ダンボは国中に知らない者はいないほどの人気者になり、ティモシーはプロデュース能力を買われてハリウッドと契約した。

ジャンボも檻から解放。

次の興行先へ向かう汽車の上で親子は抱き合った。

オリジナルのダンボの上映時間はたったの64分。人間はほとんど書き割りのような存在で、ダンボたち親子とティモシーたち、カラスに他のゾウたちがメインとして出てくる。

あらすじでオチまですべて書いてしまったが、それでも問題なく楽しめる。この映画の何よりの魅力は78年前、戦争中のアメリカで作られたとは思えない驚異的なアニメーションのクオリティにある。

ゾウの動き、特に鼻の動きの表現や、水のリアルさ、酔っ払ったダンボたちが見る狂ったビジョン、そしてゾウが重力から解放されて空を飛ぶというありえないけどカタルシスに満ちた飛行描写など、アニメーションの醍醐味がこれでもかと堪能できる。

異常なまでに滑らかに動くのでアニメーターはどれほどの仕事を強いられたのか心配になるほどだ。

あらすじを1000文字程度で説明できるのも、本作がアニメーションの技術ありきで作られており、本筋とは関係ない部分での動きの細かさリアルさを楽しむための映画だから。

とはいえ、プロットとしても、「大きな耳=障害を持った異端の存在が、その障害を個性という武器に変えて周りを見返す」という夢に溢れ、なおかつ寓意のある内容になっていて興味深い。

”他人と違うことは長所で素敵なことなんだ”と教えててくれるマイノリティを勇気づける物語になっているからこそここまで長く愛される作品となっているのだろう。

さて、ティム・バートンが新たに作る『ダンボ』はどのような作品になっているのか・・・

ティム・バートン版『ダンボ』

ダンボ(2019)

原題 :DUMBO

2019年3月29日より全国にて公開

2019年/アメリカ/112分

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あらすじ

とあるサーカスに“大きすぎる耳”を持った子象が誕生する。子象は“ダンボ”と呼ばれ、ショーに出演しても観客の笑いものになる。ある日、ダンボの世話を任されたホルト(コリン・ファレル)の子どもたちが悲しむダンボを元気づけようと遊んでいると、ダンボがその“大きな耳”で飛べることを発見する。“空を飛ぶ子象”の噂は瞬く間に広がり、ダンボで金儲けを企む者に目をつけられ、ダンボは愛する母象ジャンボと引き離される。母を想うダンボに心を動かされたホルト一家とサーカス団の仲間は協力し、ダンボの捕らわれた母を救出しようと動き出す。

出典元:https://eiga-board.com/movies/91089

筆者もまだ未見の本作だが、ティム・バートンがダンボを描くというのは実に彼の作家としての資質にマッチしていると思う。

何故ならダンボは、

『シザーハンズ』の手がハサミの人造人間エドワードや
『エド・ウッド』の史上最低の映画監督と言われたエド・ウッド、
『チャーリーとチョコレート工場』でチョコレート工場に籠ってチョコづくりにだけ専念している天才ウィリー・ウォンカ、
『バットマン』『バットマン・リターンズ』で夜の世界で孤独にヒーロー活動を続けるバットマンことブルース・ウェイン

などなどティム・バートンが自身の作品で一貫して描いてきた「社会から異端視されるはみ出し者」なのだ。

ティム・バートン自身も暗く孤独な少年時代を過ごしており、「普通と違うことが素晴らしい」と教えてくれる『ダンボ』は特別な作品だったのだろう。

バートン作品の異端者たちはそれぞれ悲しい結末だったり、ハッピーエンドだったり、悲しく見えるが本人は幸せといった結末を迎えてきた。

ファミリー向けディズニー作品である以上『ダンボ』がオリジナルと同じくハッピーエンドになるのは確定的だが、その物語を盛り上げるために中盤はティム・バートンお得意の悲しい展開が待ち受けているだろう。

オリジナルが64分しかないのに対し今作は112分。

アニメーション技術を見せるためのシーンの引き延ばしもないと考えると、バートンオリジナルの要素が相当増えていると考えてよさそうだ。

あらすじだけ見ても、
オリジナルではダンボが飛べることが分かってからすぐに話が終わり、彼は母親と再会できるが、
バートン版ではダンボが飛べることが分かったことが原因で母と離れ離れになってしまうという逆の展開になっている。

オリジナルではダンボに飛べる才能があることが直接彼や母親の幸せに直結しているが、バートン版では才能が不幸を呼び込むのだ。

おそらくその才能をダンボがどう使うかということが物語の焦点になっているのではないか。

個人的な思いだが、オリジナルはダンボが飛べるようになりながらもまだサーカスに依存している身のまま終わっているので、出来れば彼がもっと広い世界に文字通り飛び立っていくさまが見たい。飛ぶ=自由の象徴なのだから。



また、ティム・バートン版『ダンボ』には大きなオリジナル要素として、コリン・ファレル演じる父親ホルトをはじめとするダンボを助ける人間の一家が出てくる。

彼らもダンボほどではないが、社会からはみ出した存在であり、また子供たちは母親を失っている。

だからこそダンボに共感し彼を助けるのだろう。

ちなみにホルトは戦争で心身に傷を負っているという設定もあるようだ。

オリジナルのダンボは戦時中の作品。

ラストでダンボが人気者になったことを表すために「ダンボ型の爆撃機開発!」などという、ちょっとどうかと思ってしまう描写も入っている。これはウォルト・ディズニーが実はタカ派の愛国者だったこととも関係していそうだ。

今回はオリジナルへのアンサーのように反戦的なメッセージもいくらか込められているかもしれない。

ちょっとひいてしまうダンボ型爆撃機

上記で述べたようにオリジナルの『ダンボ』は名作ながらも改善したり、物語を付け足して現代的にアップデートできる余地が多い作品でもある。

だからこそティム・バートンほどの作家が手掛けることになったのだろう。

公開まで残り2日、どんな映画になっているのか楽しみで待ちきれない。

Commentコメント

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Naoko Toyoshima

2019/04/07 06:18

もう観ましたか?感想も知りたいです。

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whitestonetaichi

2019/04/10 18:56

https://eiga-board.com/posts/1498

見た後の記事も書きました。

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whitestonetaichi

映画大好き会社員。副業でいくつか媒体に記事書いてます。 2018年ベストはアンダーザ...

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