映画board

YIFFFで話題の『Cosmetic DNA』藤井愛稀&大久保健也監督インタビュー コロナ禍に体感する「鮮血の美学」

■長編への意気込みと奇抜な着想

(C)穏やカーニバル

-2020年のゆうばり国際ファンタスティック映画祭で衝撃を与えた本作の『Cosmetic DNA』というタイトルがまず強烈でした。構想から撮影までの経緯を教えてください。

大久保健也(以下、大久保):昔から女性が化粧をしているところを見るのが個人的に好きだったことが最初のアイデアとしてあります。電車でお化粧をされている方がいますが、全く違う姿に変身するのがショッキングでした。なぜ化粧をするのか、あるいは化粧をすることでどうなるのかということを映画にしたいなとずっと思っていました。それで自分が自主映画監督として頭打ちになり、そろそろ長編でばちっと一本覚悟を決めてやらなきゃいけないという時に、血で化粧をするアイデアを思いつきました。

-長年寝かせてあった企画が長編で身を結んだわけですね。具体的な研究から着想を得たんですか?

大久保:女性の生殖細胞を培養してDNA的に精子が出来て、女性の卵子と掛け合わせると女性しか生まれないというニュースを見た時に衝撃を受けました。しかしそれは技術的に実現可能だが、倫理的にアウトとなわけです。それがひっかかりとしてずっとあり、脚本執筆では、殺した男の血によって強く美しくなるという大筋から日本の女性問題なども調べながら、理屈で肉付けしていきました。さらに、ハリウッド映画、特にティム・バートン監督にみられる、科学的な理屈はないけど、アーティストが憧れる科学者が実験で成功して世を救うという文系的発想もこの作品で試みています。

-「日本のロクでもないクソ男共の存在にインスパイア」という冒頭の過激なフレーズに驚きましたが、監督には誰か具体的なモデルがいたんですか?

大久保:僕は初めて恋愛するまでにフラストレーションが溜まっていた時期が長かったんです。しかし実際に恋愛を通じて、自分の内の男としての最悪さを目の当たりにして、何と男はクソなんだろうと。それは男全体ではなく、僕発信で自分に返ってくる意味でのクソだなという実感です。あのテロップには、男性差別的に正しさを糾弾するのではなくて、ブラックユーモアや風刺を込めた、自分の内側に対する戒めがあります(笑)。

【観て損なし!】出会ってよかったと満足できるおすすめアニメ50選 (2021年版)
次のページ : 意気投合したキャスティング

Commentコメント

コメントしてポイントGET!

投稿がありません。

この記事の画像  11枚

Writer info

加賀谷健

プロデュース業、時々映画ライター。BANGER!!!、リアルサウンド映画部、FILMAGA、他メ...

more

Recommend関連記事

この記事について報告する

ますかた一真の映画 星占い - 今週の運勢

Review最新のレビュー

shym-o

2021/10/24 09:54

見終わって

3

「空白」

Comment記事へのコメント

Ranking動員数ランキング

2021/11/22 更新

映画動員数ランキングへ

Popular人気記事&コンテンツ

Weekly Vote今週の対決

投票する

Pollアンケート

好きな映画のジャンルは?

好きな映画のジャンルは?
SF
アクション
クライムサスペンス
コメディ
青春
ドキュメンタリー
ヒューマンドラマ
ファンタジー
ホラー
ミステリー
ミュージカル
ラブロマンス
戦争
歴史
アンケートに答える

Official SNS公式SNS

PR Storyいま読みたい記事

Popular Tags人気のタグ

洋画 邦画 おすすめ映画まとめ ミステリー・サスペンス アクション スパイダーマン:ホームカミング ドラマ ゴジラ キング・オブ・モンスターズ イラスト アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー

Pick Upピックアップ